伊藤美誠選手が、このコロナ禍に中国に迫る為、どんな進化をしていたのか、テレビや記事で伝えられていました。
中国は、1992年以降の五輪等、世界の頂点に立ち続けています。
そんな中国の一角に、入り込んでいるのが、わが日本の伊藤選手です。
コロナ前4月の世界ランキングでは、19歳の伊藤美誠選手、日本初の陳夢選手に続く2位となりました。
1(1) 陳夢(中国) 17915
2(3) 伊藤美誠(日本) 15440
3(2) 孫穎莎(中国) 15165
4(5) 劉詩ブン(中国) 13725
5(4) 王曼昱(中国) 13640 となっていました。
しかし、2020年12月度発表の世界ランキングでは、孫穎莎選手と入れ替わり、現在は3位ですが~
1陳 夢 26歳 中 国
2孫 穎 20歳 中 国
3伊藤 美誠 20歳 日 本
4王 曼昱 21歳 中 国
5丁 寧 30歳 中 国 で、中国の中には、入り込んでいますね。
因みに、男子では17歳、張本選手が5位に入ってきました。
1樊 振東 23歳 中 国
2許 シン 30歳 中 国
3馬 龍 32歳 中 国
4林 高遠 25歳 中 国
5張本 智和 17歳 日 本
そんな、中国に対し、迫ってきた伊藤選手の進化を見てみました。
伊藤選手は大会の度に、バリエーションが増える「多彩なサーブ」
「レシーブ技術」では、変幻自在に翻弄しています。
そして、観ていて、不思議なほど…
プレッシャーの掛かる場面になると、不敵な笑みを浮かべています。
プレッシャーを楽しんでいるのでしょうか??
伊藤選手は、フォアに回転系裏ソフトラバー、バックにナックルボールが出やすい表ソフトラバーを使っています。
この2つの裏、表ラバーを使って生み出す「変化」が、伊藤選手の武器。
そして、コロナ禍で更に、鍛えてきいる足腰を使い、意表を突いてスマッシュで狙い撃つ!!!
中国では、最強中国の一角に入り込んできた、恐怖の選手として”大魔王”と呼んでいます。
中国では、伊藤選手対策として、表ラバーへの戦術として「徹底してバックハンドを潰せ」だそうです。
中国は「速いロングサーブ」で伊藤選手のバックを集中攻撃!
伊藤選手の「レシーブ変化」を最小限にして「ラリーの安定性で勝負する作戦」
伊藤選手はそれを分かっていて、狙われるバック側のボールを、バックハンドで処理するのではなく…
意表を突いて回り込み、フォアハンドの「スマッシュで狙い撃つ形」で対抗している。
その読みが当たれば、一発で得点できる。
相手はスマッシュを恐れて、バック側に出しにくくなる。
しかし、伊藤選手にも大いにリスクがある戦い方で、回り込んで空いたフォア前の対応が課題になりますね!
コロナ禍8か月での進化がこの課題に迫った。
「3つの進化」とは…
◆サーブの種類が増えていた。
「1試合の中で、1球と同じサーブを出していない。
◆レシーブ時の動きのスピードが素早い。
つま先の向きを外に、スタンスを少し狭くしている。
伊藤選手は152cmと小柄なので、自分に合った立ち位置を見つけ出した。
◆バックハンド技術レベルが、上がった様に見える。
以前もバックハンド強打は観せていましたが、さらに強打のスピードは増した様でした。
更に不思議だったのが、中国のライバル「陳夢選手」「孫穎莎選手」と、伊藤選手の武器の一部を使い練習していました。
これは、伊藤選手自らリスクを負ってでも「対等に戦える力をつける」という考えからだという事だそうです。
一般でも、異質型の選手は、ライバルとの練習は、できるだけ避けて相手に慣れられないよういていますね!!
伊藤選手の大魔王たる理由がわかってきた気がしました。
練習後には、伊藤選手の作ってきた「おにぎり」をみんなで食べ、フレンドリーな場面を見せていました。
そのリスクを冒して迄、練習時間を共にし、伊藤選手も「中国のバックつぶしのプレー」にも、大いに得るものがあったと思います。