2020年12月05日のブログ

伊藤美誠選手、コロナ禍での進化とは…


伊藤美誠選手が、このコロナ禍に中国に迫る為、どんな進化をしていたのか、テレビや記事で伝えられていました。

中国は、1992年以降の五輪等、世界の頂点に立ち続けています。

そんな中国の一角に、入り込んでいるのが、わが日本の伊藤選手です。

コロナ前4月の世界ランキングでは、19歳の伊藤美誠選手、日本初の陳夢選手に続く2位となりました。

1(1) 陳夢(中国)   17915
2(3) 伊藤美誠(日本) 15440
3(2) 孫穎莎(中国)  15165
4(5) 劉詩ブン(中国)  13725
5(4) 王曼昱(中国)  13640 となっていました。


しかし、2020年12月度発表の世界ランキングでは、孫穎莎選手と入れ替わり、現在は3位ですが~
1陳 夢    26歳 中 国
2孫 穎   20歳 中 国
3伊藤 美誠 20歳 日 本
4王 曼昱  21歳 中 国
5丁 寧   30歳 中 国 で、中国の中には、入り込んでいますね。

因みに、男子では17歳、張本選手が5位に入ってきました。

1樊 振東  23歳 中 国
2許 シン  30歳 中 国
3馬 龍   32歳 中 国
4林 高遠  25歳 中 国
5張本 智和 17歳 日 本


そんな、中国に対し、迫ってきた伊藤選手の進化を見てみました。

伊藤選手は大会の度に、バリエーションが増える「多彩なサーブ」

「レシーブ技術」では、変幻自在に翻弄しています。

そして、観ていて、不思議なほど…
プレッシャーの掛かる場面になると、不敵な笑みを浮かべています。

プレッシャーを楽しんでいるのでしょうか??

伊藤選手は、フォアに回転系裏ソフトラバー、バックにナックルボールが出やすい表ソフトラバーを使っています。

この2つの裏、表ラバーを使って生み出す「変化」が、伊藤選手の武器。

そして、コロナ禍で更に、鍛えてきいる足腰を使い、意表を突いてスマッシュで狙い撃つ!!!

中国では、最強中国の一角に入り込んできた、恐怖の選手として”大魔王”と呼んでいます。

中国では、伊藤選手対策として、表ラバーへの戦術として「徹底してバックハンドを潰せ」だそうです。

中国は「速いロングサーブ」で伊藤選手のバックを集中攻撃!

伊藤選手の「レシーブ変化」を最小限にして「ラリーの安定性で勝負する作戦」

伊藤選手はそれを分かっていて、狙われるバック側のボールを、バックハンドで処理するのではなく…

意表を突いて回り込み、フォアハンドの「スマッシュで狙い撃つ形」で対抗している。

その読みが当たれば、一発で得点できる。

相手はスマッシュを恐れて、バック側に出しにくくなる。

しかし、伊藤選手にも大いにリスクがある戦い方で、回り込んで空いたフォア前の対応が課題になりますね!

コロナ禍8か月での進化がこの課題に迫った。

「3つの進化」とは…

◆サーブの種類が増えていた。
「1試合の中で、1球と同じサーブを出していない。

◆レシーブ時の動きのスピードが素早い。
つま先の向きを外に、スタンスを少し狭くしている。

伊藤選手は152cmと小柄なので、自分に合った立ち位置を見つけ出した。

◆バックハンド技術レベルが、上がった様に見える。

以前もバックハンド強打は観せていましたが、さらに強打のスピードは増した様でした。

更に不思議だったのが、中国のライバル「陳夢選手」「孫穎莎選手」と、伊藤選手の武器の一部を使い練習していました。

これは、伊藤選手自らリスクを負ってでも「対等に戦える力をつける」という考えからだという事だそうです。

一般でも、異質型の選手は、ライバルとの練習は、できるだけ避けて相手に慣れられないよういていますね!!

伊藤選手の大魔王たる理由がわかってきた気がしました。

練習後には、伊藤選手の作ってきた「おにぎり」をみんなで食べ、フレンドリーな場面を見せていました。

そのリスクを冒して迄、練習時間を共にし、伊藤選手も「中国のバックつぶしのプレー」にも、大いに得るものがあったと思います。
» 卓球KクラブTOP    » ブログ読み物TOP