今年の全日本卓球選手権大会を、戦っている選手達の人生が交差していく7日間をまとめた番組でした。
世界ランクも、オリンピックも関係ない一年に一度
日本一を決める舞台!
千人も超える選手が日本一を決める舞台が全日本卓球選手権です。
大会会場に来た福原選手も、今は引退をしているが、当時を思い出し「独特ですよね、この全日本の雰囲気」と話す。
そして、卓球界では聖地と言っても過言ではない、みんなの憧れの場所!!
全日本には「魔物」がいると表現される方々が多いが、本当にそのとおりで、実力がある選手が優勝できるかと言ったらそうではない、全日本に限りでは、と以前を振り返る福原選手!
石川選手は毎年毎年物語があって、やってみないとわからない。
前回優勝の張本選手は「誰が日本で一番手か、はっきりさせる大会だと思う」
水谷選手は、一位以外は皆 敗者、優勝によってこんなに人生が変わるとは思わなかった。
卓球…人生 7日間の物語が始まりました。
ビックトーナメントの幕開け…
全国から最年少は10歳から、最年長は51歳まで1064人が、22台の卓球台で競った。
全日本は80年以上もの歴史がある大会で、最終日に向けて卓球台は徐々に減っていった。
最後に勝つのは誰!!
その中でも注目されたのは、去年シングルスを制した10代の「伊藤美誠選手」と「張本智和選手」
そんな二人は、ミックスダブルス決勝で激突をした。
結果は、世界を制した「伊藤、森園ペア」が日本一のミックスダブルスで優勝し、10代対決は伊藤選手が制した。
若手が引っ張る卓球界は、今年もその流れが続くのか〜
こんな中、この大会に特別の思いで望むベテラン(29才)選手がいた。
優勝回数は、史上最多の9回で、誰でも認める卓球界の第一人者「水谷隼選手」です。
そんな水谷選手が、告白をしていたシーンが有りました。
毎日、不安の方が多いですね!
今迄は、自信もあり、不安もありだったが、最近の自分のプレーだったり結果があまり良くない。
他の日本選手がすごく力をつけていて、張本選手も凄く強くなっている。
張本選手の存在は大きく、想像以上にのびてきた。
時間が経つ毎に、風格を表して来て、今では一番強い選手だと思う。
今迄は自分が100%の力を出せば、絶対優勝できる自信はあったのだが、100%だとしても張本選手には勝てるか分からない…
それが今の張本選手!!
そこでの怖さだったり、不安が強い!
それは一年前の決勝戦で、張本選手の前に、為す術もなく破れた自分を思い出していた。
負けたらもう引退だね「水谷の時代は終わった」と囁かれてもいた。
そこで、もう一度輝きたい気持ちが心の奥底にあると話し、試合に望んだ。
張本選手の戦法は、卓球台に張りつくように立って、速いタイミングで打ち込んでくる前陣速攻。
これまでのセオリーを覆した新時代の卓球スタイル。
一方、水谷選手は後ろに下がってボールを拾い、チャンスが来たら思いきりフォアハンドを振り抜く伝統的なスタイル。
水谷選手の卓球は、最先端を行く張本選手に歯が立たなかった。
大会直前、張本選手は、水谷選手に対して、
雲の上の人から、今はライバルだと思っている。
自分の実力を出し切れば、2回目の優勝は出来ると、自信をのぞかせていた。
水谷選手と同じプレースタイルで、毎年 全日本に参戦していた松生直明選手26歳は、今年引退を決め、最後の全日本として望んでいた。
3回戦で、小さい頃から互いに伝統的なプレースタイルで、競い合ってきたライバル横山輝選手26歳とは、最後の試合をしていた。
最後勝ったのは、引退を決意した松生選手だが、お互い切磋琢磨して来た事を、一生の財産だと思うと、4回戦で卓球人生に幕を閉じた。
そんな中、打倒 張本選手を目指す水谷選手は、かつて無い試練に直面していた。
同じ山に伸び盛りの強豪がひしめく「死のブロック」
決勝まで勝ち上がらなければ、張本選手とは戦えない。
どん底に突き落とされても這い上がる。
水谷選手の卓球人生はその繰り返しだった。
応援してくれる人がいなかったら、卓球をやめていたかもしれない。
そして、自分のちっちゃなプライドが、この大会にと意欲を駆り立てていた。
死のブロックで水谷選手が見せた生き様。
6回戦では国際大会経験豊富な 上田仁選手27才、強靭なフィジカルを活かしたプレーに圧倒される。
第一ゲームを取られる苦しい展開、ここから、水谷選手は台から離れず前陣速攻のプレースタイルに変えた!!!
次は、丹羽孝希選手との戦いも、台からは離れなかった。
極限の状況で新たなるプレースタイルに挑んでいた水谷選手!!
丹羽選手は水谷選手戦を振り返る…
目が集中しているんですよね!
戦っている人しかわからないと思う。
一本でも気が抜けない。
ちょっとでも甘いボールがいったら打たれる。
実際にいつもより強いと感じた。
そんな中、自信のある張本選手に異変が起きていた!
5回戦の緒方遼太郎選手に4-3、6回戦 田添健太選手に4-2と苦しい展開が続いていた。
やっとの思いで勝ち星を拾っている。
絶対に負けられないというプレッシャーを感じて、一つ逃げて、一つ逃げて…
「絶対に負けられない」というその思いが張本選手を狂わせた。
準決勝の大島祐哉選手にまさかの敗退、普段見せた事のない空振りが多かった。
魔物との戦いに敗れてしまった。
大会後、張本選手は自分が想像以上に苦しい全日本だった。
こんなに去年と違う大会になってしまったのかと振り返った。
全日本の怖さを、今年 知りました。
最後、若きライバルの張本選手に背中で、最後の決勝で伝えたいとプレーを見せた。
最後まで、台から下がらず、フォアハンドでプレーを決める。
頂点に立ち続けるという事を、水谷選手から張本選手へ伝えている様だった。
張本選手も「こうやって勝つんだよ」と教えて貰う様な試合だったと、しっかり受け止めていた。
どんだけ苦しくても水谷さんは、最後には勝ち切る力がある。
そして、水谷選手は王者奪還、前人未到の「V-10」を遂げ、全日本は今年を最後と発表した。
全日本の重圧と戦い続け、魔物をやっと退治できた事で決断できたという。
張本選手は、水谷選手が観客席に飛び込んだシーンをスマホに移して、この教えを心に刻みたいと言っていました。
水谷選手と共に時代を築いてきた「石川佳純選手」も、若手の前に苦しんでいた。
16歳の平野美宇選手、17歳の伊東美誠選手に2年連続で破れて…
今、世界ランクは日本女子の最高ランクだが、あの頃の自分と今の自分は思い切りが難しい!
何もない時は簡単に思い切れる、それは誰でも簡単に出来るが、そこから優勝したり、勝ちたいと思ったり、期待に答えたいと思ったり、すればするほど難しくなったという。
高く上がっていくハードルを超えて成長していく事が当たり前のこと…
今年は、伊藤さんがディフェンディング・チャンピオンで、挑戦する方なので思い切りプレーをしたい!!
今年の石川選手は、思い切りのプレーでベスト16まで勝ち進んだ。
次の相手は、伊藤、平野選手と同じ18才の早田ひな選手。
「早田ひな選手」に真っ向から挑んだが、伸び盛りの勢いは止まらず、今年も10代選手に破れ石川選手の全日本は終わった。
又、10代の下剋上、更なる波乱に会場はどよめいていた。
ノーシード14歳の木原美宇悠選手は、2年前の「王者平野美宇選手」を破った。
もう、一人の前回王者、「伊藤美誠選手」は魔物どこ吹く風…
卓球は、楽しんでいれば勝てるといつもと同じ感じ…
調子に乗りすぎないでプレーをしたい。
伊藤、早田戦でも、早田選手の速さにも、伊藤選手はその上をいき、1ゲームも落とさないで圧勝!
決勝も、波乱を演じてきた「14歳の木原選手」にも「伊藤選手」のメンタルは揺るがなかった。
相手は自分を倒すとやってきても、それ以上に楽しめた事が優勝できたと語った。
才能あふれる新星が毎年のように現れる今の卓球界!
他の競技に行く様な身体能力がある選手が、卓球をやる様に成ってきているという。
日本卓球界には素晴らしい事。
他の国から羨ましがられる日本卓球界だと卓球編集は語っていました。