2013年04月01日更新
卓球競技の「レット」の宣告と義務 (その1)

写真:卓球競技の「レット」の宣告と義務 (その1)

6月に日本リーグ(団体)の全日程審判に行く事と成りまして…
こんなに真剣に日本卓球ルールブックと審判法を読んだことは有りませんでした(ohtuka)
組織では4、5月に3回程、実践研修会が行われると連絡を受けました。

数十年もの卓球試合で相互審判など山程審判は行なってきてはいますが、
人伝えや幾度とないルール改正で誤って審判していたこともあったような気がします。
例えば、競技条件の乱れによる「ノーカウント」は在り得ないと思い込んでいました。

「レット」という宣告は皆さんご存知ですか?
以前の私は、この宣告はなく「ネット」だからやり直しの「レット」が出来て…
「ネット、レット」と言っていました。
人伝えに2つをまとめて、今は「レット」だけでネットの事を言うと思っていました。
審判の正しい「レット」宣告と義務についてしっかり勉強しました。

日本卓球ルールブック2011と平成24年度改訂版卓球競技の審判法より~

まず「レット」とは…結果が得点にならないラリーを言う。(定義日1.5.3)

レットの目的は…
*第一目的は、ラリーの結果に影響する事態が生じた際に、ポイントを与えること無くラリーを終了させる事。

ーーーーラリーがレットとなる場合ーーーー

ネットイン(日1・9・1・1)
①最も多いレットはサービスの際、ボールがネットに触れて相手コートに入った場合。
②正しくネットを超えた後、う回して通過するときネットに触れて相手コットに入った時。
③ネットインボールがコートに触れる前に、レシーバーがそのボールをオブストラクッションした場合(オブストラクッションとは進路妨害です)

審1・10・1「ポイント解釈」:
ポイント解釈の項目は、1.10.1.1~1.10.1.13.4の、全18項目あります。
↓(一部を要約)
ボールがコートに正しく触れる前に、レシーバー側の「フリーハンドが卓球台に触れたり」「ネットに触れたり」「テーブルを動かした」場合はサービスポイントと成る。

《主審・副審》の宣告は…
主審はサービスがネットに触れ、正しくレシーバーコートに触れたと確信した場合、
直ぐに「主審はレット」「副審はネット」と宣告して、手を頭上高く上げる。

※「レット」の宣告前にラリーが進んで次の宣告をしなければならない事態を避ける。
※審1・9・1・4 ボールがネットに触れたかどうかについて多少の疑問があるとしても、
触れた可能性を無視して競技を継続させるよりは「レット」と宣告したほうが良い。
何故ならば、競技者が疑いを抱いた場合、結果的に競技に集中できなくなる危険が伴うからである。
※審1・9・2・4時々競技者は正しいサービスを、ネットに触れたと思い腕を上げたり、
またそのボールを取ったりして、逆に「レット」宣告を主審に求めることが有る。
主審が確信出来ないならば、特にサーバーが相手に同意すればレットにすることは問題ない。
しかし、主審はそのようにしなくては成らないという「義務」はない。
そして、主審は競技者に対し「主審のレット宣告」がなければ、
競技を続けなければならない事を知らせるべきである。
       
(その2)へ続く